コペンハーゲン首都圏はスマートシティーのフロントランナー。プロジェクト「Lighting Metropolis(ライティング・メトロポリス)」開始以来、地域はスマート都市照明の研究開発において世界をリードするワンストップハブとなりました。
「ライティング・メトロポリス」とはデンマークとスウェーデンの両地域・行政・大学間の画期的なパートナーシップのことで、スマート都市照明の実現化に向けて海外や地元企業を誘致しています。
その目的は都会に暮らす人々の安全性、アクセシビリティ、アイデンティティ、健康や教育を支えるために照明が果たす重要な役割を強化することにあります。
コペンハーゲン首都圏の各都市は、図面から飛び立って街中を灯す新しい都市照明、そしてそれに連動したスマートシティソリューションを発展させ実践しています。
イノベーションのバーを上げる
デンマーク東部と南スウェーデンの地域を含むコペンハーゲン首都圏は380万人の人々の生活圏です。
730万ユーロの予算を投じた「ライティング・メトロポリス」は、インキュベーター・ポッズ・スタートアップ、科学者などを含む官・民のパートナー作りや、実存の都市空間や建物を開発・試験やデモとして利用していくなど、イノベーションの新しい基準作りを目指しています。
コペンハーゲンの照明リビングラボ
「ライティング・メトロポリス」は、スマート都市照明の分野で世界をリードするリビングラボ。コペンハーゲン首都圏が掲げているビジョンを実現化させる最初の大きな一歩です。
そして今後インテリジェント都市照明の試験・研究開発のワンストップ・ハブとなっていくでしょう。
このようにコペンハーゲン首都圏には産官学が参画する優れたリビングラボがいくつもあります。
DOLL—ヨーロッパ最大のインテリジェント照明テストフィールド
デンマーク屋外リビングラボ「DOLL」はインテリジェント照明・スマート都市サービスのヨーロッパ最大のショールーム兼テストフィールドです。
DOLLには3つのラボがあります:
- リビングラボ : 経路、道路、通路、公園や広場など、実生活の中で屋外照明製品が実体験できる
- クオリティラボ :デンマーク工科大学光工学部内にあり、メーカーやバイヤー向けに人工照明のあらゆるテストや結果報告書作成などのサービスを行う
- バーチャルラボ :デンマーク工科大学光工学部内にあり、開発初期段階での光やソケットの効果や分散、反射や光量などを可視化するために、3Dコンピューターモデルにスペースを再現する技術を提供する
Gate 21−グリーン経済移行を推進
「Gate 21(ゲート21)」とはグリーン経済への移行を促進する産官学のパートナーシップのことです。
「ゲート21」の目的は、これら行政・民間企業・各研究機関の戦略的なパートナーシップを通じて持続可能な社会とグリーン成長を創生することです。「ゲート21」は各パートナーの協力の下、以下に挙げる3つの課題のソリューションのために開発・試験・デモンストレーション・実装を行っています。
- 都市建設
- 交通
- エネルギーと資源
この自治体自らがマーケットとなる取り組みはグリーン成長における原動力としてますます重要さを増しており、「ゲート21」は産業界と地方当局の関係強化に役立っています。
提携自治体が現実世界のラボとなることで、企業や知識機関がフルスケールで新技術の開発や試験を実施することができるのです。
コペンハーゲンでの未来のスマート照明デモンストレーションプロジェクト
コペンハーゲン首都圏では20以上の新たな照明実証プロジェクトが学校、公園、病院などの実社会のテスト環境で実施される予定です。
各プロジェクトのフォーカス:
- 屋外照明:デザイン、安全性、アイデンティティ、魅力
- 室内照明:バイオロジカル照明、学習、健康、作業環境
- スマート都市照明:インテリジェント制御システム、センサーネットワーク、Inernet of Things、インテリジェント交通システム(ITS)、Wifi
- 気候と環境:エネルギー効率、環境インパクト、ライフサイクル、持続可能
- 投資に対するリターン:投資戦略、所有権・需要・保守・運営の総コスト